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[健康福祉-A-06] 自重負荷を用いたHIITにおける各エクササイズの運動強度の評価(生)
健康増進・体力向上のためのHIIT指導に向けて
【目的】1996年にタバタらによって開発された自転車漕ぎ運動を用いた高強度間欠的トレーニング(HIIT)は、有酸素性と無酸素性の両方のエネルギー供給能力を同時に飛躍的に高めることができ、生活習慣病予防にも効果があることが示唆されていることから、世界規模で広く普及しており、最近では器具を用いない自重負荷によるトレーニング法がSNS上などで数多く紹介されている。しかしながら、それら自重負荷によるトレーニング法がHIIT としての効果をもたらすかどうかは不明であり、トレーニングメニューとしてYouTube等で紹介されている様々なエクササイズの運動強度の検討に関する研究も十分ではない。そこで本研究は、自重負荷によるHIITとして紹介されているエクササイズを個別に遂行した時の酸素需要量を測定し、対象者に合わせた最適な強度のHIITの提供につなげるための基礎資料を得ることを目的とした。【方法】20代前半の女子大学生を対象に、自重負荷によるHIITの種目の中から5種類のエクササイズ(ジャンピングジャック&シザース、3ステップ膝上げジャンプ、中腰前後ダッシュ、バーピージャンプ、シングルレッグスクワット&フロアタッチ)を選定し、それぞれを20秒間実施した時の運動中の酸素摂取量とEPOCから酸素需要量を算出し、各エクササイズの運動強度を評価した。【結果】20秒間のエクササイズに必要な酸素需要量は、3ステップ膝上げジャンプ、バーピージャンプ、中腰前後ダッシュ、シングルレッグスワット&フロアタッチ、ジャンピングジャック&シザースの順に多かった。各個人の最大酸素摂取量に対するエクササイズ中の酸素摂取量の割合をみた場合も同様の順位であり、3ステップ膝上げジャンプ及びバーピージャンプは、ジャンピングジャック&シザースに比べ、有意に高い酸素需要量を示した。