日本体育・スポーツ・健康学会第73回大会

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スポーツ文化研究部会 » 【課題A】グローバル課題の解決に向けてスポーツから何が提案できるか

スポーツ文化研究部会【課題A】口頭発表①

2023年8月30日(水) 10:20 〜 11:34 RY303 (良心館3階RY303番教室)

座長:榎本 雅之(滋賀大学)、河西 正博(同志社大学)

11:20 〜 11:34

[スポーツ文化-A-05] 成人期におけるスポーツライフが主観的幸福に及ぼす影響(経)

20代から50代の東京都民を対象として

*林田 敏裕1、醍醐 笑部1、清水 紀宏1 (1. 筑波大学)

2011年に制定されたスポーツ基本法では、その前文において、「スポーツは、世界共通の人類の文化である」とともに「スポーツを通じて幸福で豊かな生活を営むことは、全ての人々の権利」であることが明記されている。この法理念をもとに定められた第3期スポーツ基本計画では、成人の週1回以上のスポーツ実施率を70%にすることなどが施策目標として掲げられ、それらの目標を実現するために各種施策が展開されつつある。
 だが、こうした施策目標を実現することが、スポーツ基本法が示した理念である人々の幸福で豊かな生活をもたらすのだろうか。清水ほか(2021)が報告したように、スポーツライフと人々の主観的幸福の関連については欧米を中心に学術的知見の急速な蓄積がなされている。ただし、それらの先行研究では、スポーツ実施頻度、強度、スポーツ種目といった観点と主観的幸福の関連が明らかにされているが、多様にあるスポーツライフの観点との関連については十分に検討されているわけではない。そこで本研究では、先行研究の知見をもとにスポーツライフの観点を整理し、主観的幸福との関連を明らかにすることを目的とする。
 本研究の調査対象は、東京都在住の20代から50代までの成人を対象とした。なお、主観的幸福に強い影響を与える個人属性を統制するために、学歴、婚姻、世帯年収、雇用形態、子どもの有無に関して抽出条件を設定した。
 得られたデータを分析した結果、家族とスポーツをすることや、地域のスポーツクラブに所属し日々の活動をすることなど、特定のスポーツライフについては主観的幸福との正の関連が認められた。これらの基礎的な知見を踏まえた上で、実践的な示唆と今後必要となる研究課題を提示する。