日本体育・スポーツ・健康学会第73回大会

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競技スポーツ研究部会 » 【課題A】トップアスリート養成をいかに効果的に行うか

競技スポーツ研究部会【課題A】口頭発表②

2023年8月30日(水) 10:20 〜 11:19 RYB2 (良心館地下1階RYB2番教室)

座長:永野 康治(日本女子体育大学)

10:20 〜 10:34

[競技スポーツ-A-05] サッカーにおけるゴールキーパーのクロス処理難易度を定量化する回帰式の構築およびその検証(測,方)

*平嶋 裕輔1、高宮 佳祐1、鈴木 健介2、浅井 武3、中山 雅雄3 (1. 静岡大学、2. 国際武道大学、3. 筑波大学)

本研究の目的は、ロジスティック回帰分析を用いて、クロス処理難易度を定量化する回帰式を構築するとともに、その検証を行うことであった。標本は、回帰式の構築に2018FIFAワールドカップロシア大会予選リーグ48試合を、検証に決勝トーナメント16試合を用いた。
まず、ゲームパフォーマンス分析により、ゴールキーパーがクロスに対応するシーンから、クロス処理の難易度に関連すると考えられる20項目およびクロス処理の成否に関するデータを収集した。その後、収集したデータをロジスティック回帰分析により統計処理を行い、クロス処理難易度を定量化するための主要因を抽出した。
その結果、クロス処理難易度に影響を及ぼす主要因は、クロスに至るまでの状況(セットプレーorオープンプレー)、クロス者に対する前方守備者の有無、クロス者に対する接触守備者の有無、クロスボールが蹴られた後の他選手による軌道の変化の有無、クロス到達地点5m以内の相手選手数、クロス到達地点5m以内の味方選手数、クロス到達地点両ポスト間の味方選手数、クロスが蹴られた地点からゴール中心までの距離、クロス到達地点からゴール中心までの距離、守備側最終ラインからゴールラインまでの距離、クロス速度の11要因であった。これら11要因の回帰係数を組み合わせることにより、クロス処理難易度を定量化する回帰式を構築した。
構築された回帰式の検証結果については学会当日報告する。