日本体育・スポーツ・健康学会第73回大会

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介護予防・健康づくり/口頭発表②

2023年9月1日(金) 10:08 〜 10:55 RY301 (良心館3階RY301番教室)

座長:館 俊樹(静岡産業大学)

10:24 〜 10:39

[14介-口-05] 中高齢女性における骨格筋電気刺激トレーニングが動脈スティフネスと認知機能に及ぼす影響

*光岡 海音1、橋本 佑斗1、秦 麗ら1、谷川 隆哉1、上妻 歩夢1、出口 実1、菊池 直樹1、岡本 孝信1 (1. 日本体育大学)

【背景】 女性の身体諸機能は更年期を境に急激に変化し、中でも筋機能、動脈機能および認知機能は著しく低下する。骨格筋電気刺激(EMS)は血管内皮機能の向上や脳血流量を増加させることが示唆されており、認知機能を向上させる可能性がある。
【目的】 本研究では中高齢女性におけるEMSトレーニングが動脈スティフネスおよび認知機能を改善するか検討した。
【方法】 運動習慣のない健康な中高齢女性20名(59±9歳)を対象に、EMS群10名とコントロール群10名にランダムに分類した。コントロール群は2名脱落したため8名を分析対象とした。EMS群は腹・背部と大腿部に電極を装着し、腹・背部20分、大腿部20分の計40分/日のEMSを週5日、8週間実施した。電気刺激の周波数は2.7kHz、最小パルス幅は4µsecに設定した。コントロール群は8週間通常の日常生活を送るよう指示した。8週間の介入前後に、等尺性最大膝伸展筋力(MVC)、上腕-足首間脈波伝播速度(baPWV)およびモントリオール認知機能検査(Moca-J)を測定した。
【結果】 両群におけるMVCとbaPWVは介入前後で有意な変化は認められなかった。一方、EMS群におけるMoca-Jの得点はEMSトレーニング後に有意に増加し(p=0.007)、Moca-Jの評価項目の1つである遅延再生の得点においても有意に増加した(p=0.013)。コントロール群においてはMoca-Jおよび遅延再生のいずれも有意な変化は認められなかった。
【結論】 中高齢女性におけるEMSトレーニングは、動脈スティフネスを低下させないが、認知機能を向上させる可能性が示唆された。