日本体育・スポーツ・健康学会第73回大会

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介護予防・健康づくり/口頭発表②

2023年9月1日(金) 10:08 〜 10:55 RY301 (良心館3階RY301番教室)

座長:館 俊樹(静岡産業大学)

10:40 〜 10:55

[14介-口-06] スマートフォンは高齢者の健康関連Quality of lifeに影響を及ぼすか

*河野 喬1、井川 純一2、森木 吾郎1、房野 真也1、高田 康史1、相川 貴裕1、加地 信幸1、山﨑 昌廣1 (1. 広島文化学園大学、2. 東北学院大学)

本研究では,高齢者の健康関連Quality of life(HRQOL)と運動習慣,地域活動参加,及びスマートフォン所持の関連について,高齢者1,028名(男性429名,女性596名,年齢78.86歳 ± 5.61年)を対象に検討した。HRQOLのうち,身体的,精神的,社会的健康度はSF-36 (MOS 36-Item Short-Form Health Survey) を用い,社会的孤立(社会的つながり)については,LNSN-6 (Lubben Social Network Scale-6 日本語版) を用いて評価した。
 身体的健康には運動習慣,精神的及び社会的健康には地域活動参加,社会的つながりにはスマートフォン所持が,それぞれ正の関連を有するとの仮説のもと重回帰分析を行った。結果として,予測どおり身体的健康には運動習慣が,精神的健康には地域活動参加が有意な説明変数であることが確認された。一方で,社会的健康にスマートフォン所持,社会的つながりに運動習慣と地域活動参加が有意に関連することが示された。さらに,分位点回帰分析(20,40,60,及び80パーセンタイル)によって健康度の上位と下位について要因の影響の差を検討したところ,身体的健康では運動習慣に60パーセンタイル以下で有意な正の係数が認められた。精神的健康ではすべての要因,すべてのパーセンタイルで有意な係数が認められなかった。社会的健康ではスマートフォン所持に60パーセンタイル以下で有意な正の係数が認められた。社会的つながりでは運動習慣が60パーセンタイルのみ,地域活動参加がすべてのパーセンタイルで有意であった。
 これらの結果から,高齢者の健康増進,特に社会的側面への介入において,健康度の上位から下位のそれぞれに,より適合した介入方法の検討が求められるとともに,スマートフォンないしインターネットコンテンツの活用可能性が示唆された。