10:00 〜 10:15
[1502] 地下温度条件における低濃度の過酸化水素水と褐炭との反応によるメタン生成古細菌の基質生成
司会: 福田大祐(北海道大学)
キーワード:炭層メタン、過酸化水素、褐炭、MECBM、有機酸
炭層中のメタン生成古細菌によるメタン生成を人為的に促し、炭層メタンの生産量を増産させる試み(MECBM: microbially enhanced coalbed methane)が近年活発になされている。効率的なMECBMの適用には、石炭の可溶化による微生物利用性の向上が必要とされる。本研究は、低濃度の過酸化水素水(0.3%)による褐炭の可溶化およびメタン生成古細菌の成長に必要な基質の生成ポテンシャルを調査した。反応温度は一般的な地下温度の範囲(10~50℃)とし、反応固液比は 1 g / 150 mLとした。溶存有機炭素(450 mgC/L未満)およびギ酸や酢酸等の有機酸濃度(トータルで145 mgC/L 未満)は、1.2日(50℃)~45日(10℃)の範囲内で反応時間とともに上昇した。ギ酸および酢酸がメタン生成古細菌によりメタンに変換されるとすれば、上記過酸化水素水の濃度と反応固液比において、褐炭1トンあたり約6 m3のメタン生成が見込まれた。以上のことから、過酸化水素水は低濃度でも褐炭のバイオメタン化に有効と推察された。
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