資源・素材2019(京都)

講演情報(2019年8月9日付 確定版)

企画講演

現場担当者会議・日本メタル経済研究所エンジニアリングセッション(プロセス・素材分野)

2019年9月24日(火) 10:30 〜 12:00 第3会場 (C1 1階 大講義室(191))

司会:柴田 悦郎(東北大学)

10:30 〜 11:00

[1K0304-06-01] c 軸配向Apatite 型ランタンシリケート電解質を用いたセルの酸素ポンピング特性
- 低温作動への挑戦 -

○井手 慎吾1、渡邉  賢2、熊谷  貴史2、藤野  高彰2、末松  昂一2、島ノ江  憲剛2 (1. 三井金属鉱業株式会社、2. 九州大学)

キーワード:酸素分離、酸化物イオン伝導体、混合伝導体、c軸配向ランタンシリケート

固体酸化物型燃料電池(SOFC)や酸素ポンプ、電流式酸素センサの電解質には、酸化物イオンを伝導可能なイットリア安定化ジルコニア(YSZ)が広く使用されている。しかし、YSZの酸化物イオン伝導度の制約から、その作動温度は800℃以上の高温を必要とし、装置の小型化や低消費電力化に大きな課題となっている。
 c軸配向Apatite型ランタンシリケート(c-LSO)は、300℃付近の低温域まで高い酸化物イオン伝導率を示すことから、低温作動を実現できる固体電解質として期待されている。しかしながら、c-LSO電解質合成の難しさや電極との界面抵抗が高い等の課題があり、これまで、c-LSOの特性を生かした高い製品性能は報告されていない。
 我々は、本研究においてc-LSOを用いた高い酸素ポンピング特性を有する素子の開発に初めて成功した。c-LSOと電極間への中間層導入及び高い酸素活性を示す酸化物混合伝導体の適用が、界面抵抗を大幅に低減できる有効な手段であることを見出した。開発した素子の、酸素透過速度は、600℃ DC1.5Vにおいて3.5ml(STP) cm-2 min-1(1.0A cm-2)を示し、従来のYSZ素子に比べ27倍も高い値であった。作動温度を200℃程度低下できる性能である。今後更に開発を進め、400℃以下でも作動可能な素子の実現を目指している。

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