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[3K0110-14-05] 佐渡鉱山の元和期(1615-1624):小判製造を可能にした技術
司会:久間英樹(松江工業高等専門学校)
キーワード:佐渡鉱山、元和期、小判、金挽臼、焼金
江戸幕府は1600(慶長5)年に全国金貨として慶長小判の製造を開始した。佐渡でも1621(元和7)年に佐渡小判延所(後に小判所)が設置され、1622年(元和8) から佐渡で生産された金を原料に慶長小判が製造された。大量の金の確保には、選鉱と製錬の技術革新が必要であった。まず、大量の鉱石を微粉砕する金挽臼の開発が重要であった。また、粉鉱から金に富む精鉱(水筋)と銀に富む精鉱(汰物)を得る徹底した比重選別の技術が開発された。製錬には、鉛を加える熔融製錬(合せ吹)と灰吹、得られた金銀合金からセメンテーション法(焼金法)によって金銀分離を行うという一連の技術が用いられた。その中で、下臼に適した石材の石切り場を設けること、大型の金挽臼を安定して回転させる輪カネの発明は、元和期の鉱石処理技術の中で重要と考えられる。
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