【若手・一般ポスター発表ショート講演】環境・リサイクリング分野

[1105-25-04] (学生発表：修士課程)1級及び2級アミンによる塩酸水溶液からのルテニウムの溶媒抽出特性

○武政 尚太¹、下前 祐也¹、諸井 克哉¹、新苗 正和¹ (1. 山口大学)

司会：芳賀一寿（秋田大学）

キーワード：溶媒抽出、1級アミン、2級アミン、ルテニウム、塩酸水溶液

Ruは，塩化物水溶液中で抽出不活性な多種のアコクロロ錯体を生成するためにRuの溶媒抽出は困難であり，Ruは，酸化蒸留法によって分離精製しているのが現状である。したがって，Ruを塩化物水溶液から溶媒抽出で分離回収することができれば，PGMsの効率的な分離回収プロセスを構築することができる。その為には，Ruの溶媒抽出特性について検討することが重要である。使用した抽出剤は，1級アミンである2-エチルヘキシルアミン（EHA）及びオクチルアミン（OA）並びに2級アミンであるジブチルアミン（DBA）及びジ（2-エチルヘキシル）アミン［ジオクチルアミン］（DOA）である。1級アミンであるEHA及びOAは塩酸水溶液からのRuの高い抽出性を示すが，2級アミンであるDBA及びDOAでは，塩酸水溶液からのRuの抽出性は低かった。また，EHA及びOAでRuを抽出した有機相に対してRuの逆抽出について種々の逆抽出液を用いて検討したところ，EHAで抽出したRuは，硫酸ナトリウム水溶液で簡単に有機相から逆抽出できることが分かった。