資源・素材2022(福岡)

講演情報(2022年7月27日付 確定版)

若手・一般ポスター発表

【若手・一般ポスター発表】環境・リサイクリング分野

2022年9月6日(火) 15:00 〜 17:00 環境・リサイクリング分野 (FITアリーナ)

15:00 〜 17:00

[12050-70-15] (学生発表:修士課程)坑廃水処理後の鉄澱物を再利用したヒ素汚染水の新規パッシブトリートメント法の開発

○川添 唯香1、木村 一真1、沖部 奈緒子1 (1. 九州大学)

キーワード:ヒ素、鉄酸化物、パッシブトリートメント、カラム連続通水試験

地下水や坑廃水中のヒ素(As)汚染は世界中で広く報告されている。無機As種は、ヒ酸 (H3AsVO4) または亜ヒ酸 (H3AsIIIO3) の形態で可溶化し、後者はより毒性と溶解性が高い。そのためAs(III)は一般的にAs(V)へ酸化した上で不動化処理を行うことが多い。従来の水処理法が常時動力や試薬投入を必要とするアクティブトリートメントであるのに対し、パッシブトリートメントとは鉱物や粘土、微生物などの自然の力を活用する水処理法を指し、閉山後も半永久的に続く坑廃水の代替処理法として近年注目されている。本研究では、実鉱山の坑廃水処理場で生成した鉄澱物廃棄物を再利用したヒ素汚染水処理を試みた。フラスコバッチ試験にて各種鉄澱物によるAs吸着能を比較した後、T鉱山由来鉄澱物を詰めたカラムを用いた連続通水試験(As(III) or As(V) 100 ppm合成廃液)を行った結果、HRT = 6~8 hでAs(V)、As(III)共に、約 20 mg/gを超過するまで除去率99%を維持し、pH 3までの酸性廃水においても同等の効果が認められた。カラム試験終了後、As安定性評価のためにTCLP試験を行ったところ、鉄澱物表面に吸着されたAs(V)はAs(III)と比較して高い安定性を示した。今後は、本系に対して微生物活性が相乗効果を及ぼすかどうかも含め、更に試験を進める予定である。

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