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[1209-27-11] (学生発表:修士課程)塩化物系水溶液から電析されたニッケル薄板の機械的特性評価
司会:竹田 修(東北大学),佐々木 秀顕(愛媛大学)
キーワード:電析、ニッケル、結晶粒微細化、微小硬度、引張強度
金属チタン製ダンベル型カソード上へニッケル薄板を電解析出後剥離させ、引張試験片を作製し、その応力-ひずみ曲線から機械的特性を評価した。その結果、ニッケル電析時の陰極電流効率は97 %以上であり、また、電析時間を制御することによって板厚を178 ~ 872 μmの範囲で作製できた。光沢剤として硫黄系化合物であるサッカリンを加えたことにより表面粗さは0.28 ~ 1.04 μmレベルに到達した。さらに電析ニッケルの結晶子サイズは15.4 ~ 30.0 μmであり、ビッカース硬度は最大で365.4 HVに到達した。また、応力-ひずみ曲線から、電析ニッケルの引張強度は1000 MPaを超越し、最大で1337 MPaに到達することが判明した。これは汎用されている鉄鋼材料である低炭素鋼SS400の約3倍の引張強度に相当する。この強度上昇は、結晶粒微細化強化機構によるものであると推定される。
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