【企画講演】 学会長期テーマ第2期プロジェクトの進展　［9/4(木) PM 　第６会場］

[3608-14-07] レアメタルリサイクルに対する固体王水適用の水平展開の現状と将来

○吉村 彰大¹ (1. 千葉大学)

司会：小池克明（京都大学）

キーワード：リサイクル、難溶性レアメタル、溶融塩、固体王水

高い耐食性や触媒能などの様々な優れた物性を有するレアメタルは、近年の先端技術や環境技術にとって欠かすことのできない素材となっている。一方で、生産量の少なさや生産地の偏在などが課題として指摘されている。安定的な供給には使用済製品からのリサイクルが効果的とされるが、一部のレアメタルは自身の有する高い耐食性などの優れた物性に起因して極めて難溶性が高く処理が困難なことから、積極的にリサイクルされていない事例が多い。本研究では、このような難溶性レアメタルを対象に、発表者の開発した「固体王水」によるリサイクル手法を適用している。これまでにタンタルやタングステンの処理が可能なことを確認しており、特にタンタルについては高速での溶解と単純な手法での回収が確認されている。本発表では、これまでに確認された基礎的な結果を報告するとともに、その基礎的な手法をもとに将来的な社会実装までどのような手法で研究を進めていくか、現時点での検討事例を紹介する。