日本昆虫学会第84回大会・第68回日本応用動物昆虫学会大会 合同大会

公開シンポジウム

「分野を越え海を越える昆虫科学」というテーマで昆虫科学の広範さについて,8人の演者に話題を提供していただきます.みなさんのご参加をお待ちしています.

 本シンポジウムは日本学術会議,日本昆虫科学連合,日本昆虫学会,日本応用動物昆虫学会による共同開催で,現地開催と並行してライブ配信も行います.どなたでも無料で,現地参加あるいは事前登録して視聴ができます.申込み方法等の詳細は以下の日本昆虫科学連合のウェブサイトをご覧ください.
http://www.insect-sciences.jp/info/26.html
 

開催趣旨

 一般の方々にとって昆虫科学とは「昆虫の同定や分類を行う学問」や「昆虫を駆除するための学問」であり,その広範さには目が行き渡りづらいのが現状である.この状況を打破し,昆虫を対象として生物の多様性と共通性の理解に貢献する昆虫科学の広範さを周知する機会として,「分野を越え海を越える昆虫科学」を提案し,公開シンポジウムとして一般の方々にも昆虫科学の重要性を知っていただきたい.本シンポジウムは大きく4つのセクションからなり,まず日本学術会議農学委員会応用昆虫学分科会および日本昆虫科学連合の活動報告を行う.次に学術講演の第Ⅰ部では「分野を越える」と銘打ち,異分野の融合による新しい昆虫科学分野を紹介する.続く学術講演の第Ⅱ部では「海を越える」と銘打ち,南極から熱帯まで海外に生息する昆虫について研究が活発に実施されていることを広く知っていただく.これら学術講演の第Ⅰ部と第Ⅱ部に併せて,44年ぶりに日本で開催される第27回国際昆虫学会議(ICE2024 Kyoto,2024年8月25日~30日)の魅力をお伝えする.この国際会議は日本学術会議と日本昆虫科学連合が共同主催する.英語が使用される国際会議について日本語で広く紹介することは公益に資すると思料される.国際会議では専門家により最先端の研究発表が日々展開されるが,人々にとって身近な昆虫たちの魅力や凄さを分かり易く解説する市民プログラムなど,多くのイベントも計画されている.この内容について紹介し,上記の学術講演を包括した総合討論を経て,多くの方々に昆虫科学の広範さを知っていただく機会としたい.
 

総合司会 

徳田 誠(佐賀大学農学部教授)
 

開会の挨拶 

堀 雅敏日本昆虫学会日本応用動物昆虫学会合同大会長:東北大学大学院農学研究科教授)
 

活動報告

【S-01】日本学術会議農学委員会応用昆虫学分科会:小野 正人(日本学術会議連携会員,玉川大学学術研究所所長)
【S-02】日本昆虫科学連合:阿部 芳久(連合副代表,日本学術会議連携会員,九州大学大学院比較社会文化研究院教授)
 

学術講演Ⅰ「分野を越える」

座長 池田 素子(日本学術会議連携会員,名古屋大学)

【S-03】山下 恵(東京農工大学大学院農学研究院准教授)衛星から森林害虫マイマイガの大発生を探る
【S-04】武田 征士(京都府立大学大学院生命環境科学研究科准教授)虫こぶ:植物ソース器官からシンク器官への転換
 

学術講演Ⅱ「海を越える」

座長 高須賀 圭三(慶應義塾大学)

【S-05】後藤 慎介(大阪公立大学大学院理学研究科教授)南極で昆虫採集:ナンキョクユスリカの生きるしくみ
【S-06】清水 加耶(島根大学大学院自然科学研究科助教)ボルネオ島の熱帯雨林における昆虫と植物の相互作用
 

第27回国際昆虫学会議(ICE2024 Kyoto)[2024年8月,京都]の紹介

座長 井上 真紀(東京農工大学)

【S-07】志賀 向子(日本学術会議連携会員,大阪大学大学院理学研究科教授)ICE2024 Kyoto―知の統合による新たな発見
【S-08】吉村 真由美(国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所 関西支所 グループ長)ICE2024一般向けイベントの紹介
 

総合討論

座長 池田 素子

 

閉会の挨拶 

小野 正人