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[A-05] 蒸気防除がチャ園のヨコバイ等へ与える影響(2年目)
チャノミドリヒメヨコバイ(以下,ヨコバイ)やチャノホソガ(以下,ホソガ)はチャの新芽を加害する害虫で,とくに有機チャの栽培では,減収や品質低下などの被害が大きい.筆者らは近年,有機栽培チャ園における新芽害虫の新たな防除法として50℃程度の蒸気を新芽に散布する防除法の検討を行ってきた.2022年は,室内実験でチャノミドリヒメヨコバイ幼虫に対する50℃6秒間の蒸気処理で約80%の殺虫効果が得られることを示し,さらに野外の無農薬茶園でも鹿児島県の二番茶時期に50℃蒸気処理することヨコバイの発生数が無処理区よりも有意に低下したことを報告した.2023年も同様の調査を実施した結果,やはり二番茶時期に有意にヨコバイの発生数を低下させ、同時にチャノホソガの発生数の低下も認められた.室内実験ではホソガの卵・若齢幼虫期に50℃の蒸気を当てることで死亡率が高まることも確認された。本研究は農研機構生研支援センター「戦略的スマート農業技術等の開発・改良(課題番号SA1-203E2)」の支援を受けて行った.