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[B-06] タテゲハマキガ族 Schoenotenini(チョウ目:ハマキガ科:ハマキガ亜科)の日本からの発見とHomalernis属の分類学的再検討
タテゲハマキガ族 Schoenotenini はハマキガ科ハマキガ亜科に属し、東洋区とオーストラリア区から34属233種が知られている。演者らは、本州、四国、対馬、九州、奄美大島、沖縄島でハマキガ科の不明種が多数採集されていることを確認した。外部表徴や交尾器を検討した結果、タテゲハマキガ族のHomalernis属に所属し、インド(アッサム)から記載されたタイプ種H. semaphora Meyrick, 1908に近縁な未記載種であることが判明した。これまで本族の旧北区での分布は知られておらず、また、本族の日本からの正式な初めての記録にもなる。
Homalernis属は4種が知られているが、タイプ種を含むインドに分布する2種は雌個体のみによって、マレーシアに分布する2種は雄個体のみによって記載されており、後者2種の所属には疑問があった。本研究で見出された未記載種は、外部表徴とDNAバーコード領域の比較検討によって雌雄の対応が確認され、本属で初めて雌雄両方が知られる種となった。そこで、本属の形態的特徴、雄個体のみで記載された種の属分類の妥当性、近縁属との関係性に関して雄交尾器を含めて再検討した。
Homalernis属は4種が知られているが、タイプ種を含むインドに分布する2種は雌個体のみによって、マレーシアに分布する2種は雄個体のみによって記載されており、後者2種の所属には疑問があった。本研究で見出された未記載種は、外部表徴とDNAバーコード領域の比較検討によって雌雄の対応が確認され、本属で初めて雌雄両方が知られる種となった。そこで、本属の形態的特徴、雄個体のみで記載された種の属分類の妥当性、近縁属との関係性に関して雄交尾器を含めて再検討した。