日本昆虫学会第84回大会・第68回日本応用動物昆虫学会大会 合同大会

講演情報

ポスター発表

[PG01] ポスター発表(一般A:コアタイム2)

2024年3月29日(金) 12:30 〜 13:30 桜(一般) (桜)

[PG01-58] バナナネモグリセンチュウの野菜類6作物23品種における増殖性

堀江 実来1、◯岩堀 英晶1 (1. 龍谷大・農)

バナナネモグリセンチュウ(Radopholus similis)は、ヨーロッパ南部、アフリカ、北米、南米、オーストラリア、インド、東南アジア等の亜熱帯・熱帯地域に分布する有害線虫であり、植物防疫上まん延した場合に有用な植物に損害を与えるおそれがあることが明らかである検疫有害動植物に指定されている。本研究では、日本で栽培されている野菜類6作物23品種に対して本種の接種試験を行い、各作物上での増殖率を調査した。バナナネモグリセンチュウは滅菌し、キャロットディスク上で増殖させたものを用い、200頭または500頭となるように調整して接種し、その後25℃で2か月間増殖させた。その結果、オクラでは約2.0倍~約24倍、サトイモでは約2.4倍~約32倍、ショウガでは約0.4倍~約0.5倍、トマトでは約0.7倍~約7.2倍、ナスでは約0.6倍~約5.1倍、ラッカセイでは約3.3倍~約6.8倍に増殖し、特にオクラとサトイモで増殖が著しかった。増殖倍率は200頭接種でより大きかった。また、品種間差が一部で見られた。