[PG02-21] 有用きのこの小蛾類害虫の形態・分子情報に基づく識別法の開発
食用シイタケや薬用マンネンタケといった有用きのこには様々な害虫が知られ、これら害虫の中にはヒロズコガ科やマルハキバガ科などの小蛾類も数多く含まれている。害虫の防除のために正確で迅速な種の同定法の確立が求められているが、小蛾類は種の同定が困難な場合が多いため、識別は容易ではなく、有用きのこ害虫も例外ではない。演者らは、害虫防除の基礎的な情報を提供することを目的に、これらの害虫種の形態および分子情報に基づく識別法の開発に取り組んできた。ここでは、主に成虫の斑紋、雌雄交尾器形態およびDNAバーコーディングに基づく種の識別法について紹介する。一部の種に関して、幼生期の形態も図示した。今後は全発育段階での形態記載が課題である。