日本薬学会第140年会(京都)

セッション情報

一般シンポジウム

[S32] 生体金属が関与する疾患メカニズムと治療戦略の新機軸

2020年3月27日(金) 15:00 〜 17:00 [T会場]さくら (1F)

オーガナイザー:安井 裕之(京都薬大)、武田 厚司(静岡県大薬)

近年、人が病気になる前の段階にあたる「未病」の状態で、恒常性を司る内因性因子の1つである生体金属が異常値を示し始めることが報告されている。既存の検査方法で疾患の発症や治癒過程を正確に判定できない場合、より有効な診断を実現するため、新規のバイオマーカーが精力的に探索される。生体金属の組織分布変動は、上記の要因から疾患早期のバイオマーカーになる可能性を秘めている。例えば、がん細胞に特異的な代謝制御機構が示され、代謝物のメタボローム解析や生体金属のメタローム解析による主成分プロファイルが、有効ながん診断となる可能性が議論されている。
一方、白金とアポトーシス、鉄とフェロトーシス、銅とパラプトーシス、亜鉛とオートファジーなど、最近になり定義された細胞死メカニズムに生体金属が深く関与する事実も報告されている。しかし、現状では、生体金属の分布変動や未知の機能に連関した生理や疾患を論じている新しい学術情報は不足している。そこで、本シンポジウムでは、恒常性破綻の解明や早期の疾患診断、および新たな創薬標的の提案に繋がる「生体金属の体内制御と生理機能」に関する最新知見について、代表的な生体金属元素である「鉄、亜鉛、銅、マンガン」を取り上げる。それぞれの生体金属に関するオーソリティーである4人のシンポジストに、疾患メカニズムと治療戦略の側面から最新の研究成果についてご講演いただき、先端的な研究成果を分野横断的に討論する機会を提供したい。

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