[S03P-08] Modeling Subdaily Occurrence of Slow Slip Events in Western Shikoku
スロースリップ(SSE)とテクトニック微動は四国西部をはじめとした世界各地で観測されている。具体的には、測地観測点において、固着期間には特定の方向に地表変位が確認され、SSEの期間には大規模な地震を伴うことなく地表変位が戻ることが確認される。このように、プレートの固着による応力の蓄積とその解放が繰り返し発生していることが測地観測から分かっている。また地震観測からは、SSEの最中または前後に、低周波地震(LFE)が発生していることが分かっている。地表変位はGNSS観測点の日々の座標値として測定されるため、測地データのみではSSEの1日あたりの発生時間を決定することは困難である。そのため、1日より短いスケールでのSSEの発生様相は、LFEやテクトニック微動の活動から類推する形で議論されてきた。しかし、SSEと微動は異なる帯域で観測される現象であるため、必ずしも両者が連動しているとは限らず、測地データのみから1日より短いスケールでのSSEの発生時間を推定することは重要な課題である。
本研究では、1日ごとの変位量の確率密度分布を解析することによって、1日より短いスケールでの情報を取り出すことを目指す。はじめに、2003年から2020年までのGNSS観測データを使用し、基準観測点から四国西部の観測点までの相対座標を計算した。次に、1日ごとの変位量についての共分散行列から固有ベクトルを求めることで、各観測点の主要な移動方向を決定した。その方向への変位量の頻度分布は、1日あたりのSSEの発生時間の頻度分布に相当するものであり、1日より短いスケールでの情報を与える。さらに、このとき得られた1日ごとの変位量の頻度分布を、ブラウン運動のようなセルオートマトンを用いてモデル化することを試みた。最後に、リサンプリングして時間間隔を変えたデータに対して同じ操作を行うことで、この手法の有効性を検証した。
本研究では、1日ごとの変位量の確率密度分布を解析することによって、1日より短いスケールでの情報を取り出すことを目指す。はじめに、2003年から2020年までのGNSS観測データを使用し、基準観測点から四国西部の観測点までの相対座標を計算した。次に、1日ごとの変位量についての共分散行列から固有ベクトルを求めることで、各観測点の主要な移動方向を決定した。その方向への変位量の頻度分布は、1日あたりのSSEの発生時間の頻度分布に相当するものであり、1日より短いスケールでの情報を与える。さらに、このとき得られた1日ごとの変位量の頻度分布を、ブラウン運動のようなセルオートマトンを用いてモデル化することを試みた。最後に、リサンプリングして時間間隔を変えたデータに対して同じ操作を行うことで、この手法の有効性を検証した。