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[1C01] 沸騰水型軽水炉過酷事故における炉心溶融物の挙動
(1)メタル系,酸化物系溶融物によるステンレス鋼製構造物の破壊
キーワード:過酷事故、燃料デブリ取り出し、共晶溶融、原子炉材料、ステンレス鋼
福島原発などの,過酷事故(Severe Accident, SA)を起こしたBWRの廃止措置を進めるためには,SA時に生じる原子炉構成材料間の反応を把握する必要がある.事故が発生して炉心が過熱すると,初めに制御棒(B4C)が,制御棒被覆管(ステンレス鋼,SS)との共晶溶融反応により,液化して溶融コリウムを形成して流下する.さらに温度が上昇すると,燃料棒(UO2)が燃料棒被覆管(Zircaloy)との共晶溶融反応により,制御棒と同様に,炉心下部へ落下していく.SA時には,これら溶融コリウムが,SS製炉心下部構造物を損傷させたと考えられる.溶融コリウムには,制御棒由来のメタル系コリウム(SS-B4C)と,燃料棒由来の酸化物系コリウム(UO2-Zircaloy),およびそれらの複合コリウムが考えられる.本研究では,メタル系コリウムを模擬したSS-B4C系融体や,酸化物系コリウムを模擬したUO2-Zr(O)系融体による,固相SSの破損挙動の評価を目的として,各融体中へのSS固相の浸漬試験を行った.