2018年春の年会

講演情報

一般セッション

IV. 核燃料サイクルと材料 » 402-1 炉材料とその照射挙動

[1D09-11] 次世代材料(ODS鋼)

2018年3月26日(月) 14:45 〜 15:35 D会場 (R1棟 R1-212)

座長:外山 健 (東北大)

15:15 〜 15:30

[1D11] 金属硼化物とステンレス鋼の高温反応

*橋爪 健一1、城戸 佑介1、後藤 逸平2、坂本 寛3 (1. 九州大学総理工、2. 九州大学工学部、3. 日本核燃料開発)

キーワード:金属硼化物、ステンレス鋼、高温反応、制御棒、シビアアクシデント

BWRで使用される制御棒は、炭化硼素をステンレス製被覆管に詰めて用いられるが、過酷事故時には炭化硼素とステンレスの共晶反応によるステンレスの融点以下での溶融が懸念されている。本研究では事故耐性の高い硼化物系制御材の開発を目的として、化学的に安定な4族金属硼化物とステンレス鋼との高温での反応について、熱分析計(TG-DTA)などを用いて調べた。炭化硼素と比較したところ、共晶反応による溶融はいずれの硼化物でも1200~1300℃で生じ大きな差が無いことが分かった。しかしながら、炭化硼素の場合速やかにその溶融反応が進行し試料全体が溶融するのに対し、4族金属硼化物の場合、その後の反応の進行が遅かった。結果として、ステンレスがその融点まで共晶反応を起こさず健全な状態が維持される可能性があることから、4族金属硼化物は炭化硼素に比べ事故耐性に優れることが分かった。