2018年春の年会

講演情報

一般セッション

II. 放射線工学と加速器・ビーム科学 » 203-1 加速器・ビーム加速技術

[1I01-05] 加速器・放射光

2018年3月26日(月) 14:45 〜 16:10 I会場 (U2棟 U2-214)

座長:近藤 孝文 (阪大)

15:45 〜 16:00

[1I05] 京都大学小型中赤外自由電子レーザの引き出し効率測定

*全 炳俊1、紀井 俊輝1、大垣 英明1 (1. 京都大学エネルギー理工学研究所)

キーワード:自由電子レーザ、引き出し効率

電子ビームから光へのエネルギー引き出し効率は自由電子レーザの性能を決める一つの大きな要因である。京都大学小型中赤外自由電子レーザ装置ではFEL発振の際にその下流で大きなビームロスが観測されている。これは電子ビームから光へのエネルギー変換に伴い、電子ビームエネルギーが大きく低下したのが原因だと考えられ、輸送系のエネルギーアクセプタンスから、数%に及ぶ高い引き出し効率が得られていると考えられている。今回、FEL発振時と非発振時の電子ビームエネルギー分布測定を行い、その平均エネルギーの差から引き出し効率の同定を試みた。結果として約5%の引き出し効率が得られている事が示された。これは原子力機構のエネルギー回収型線形加速器で観測された6%に迫る高い引き出し効率である。この高い引き出し効率を実現した運転条件などの詳細についても報告する。