2018年春の年会

講演情報

一般セッション

IV. 核燃料サイクルと材料 » 405-1 放射性廃棄物処理

[1O08-13] 放射線分解ガス低減技術

2018年3月26日(月) 14:45 〜 16:20 O会場 (M3棟 M3-212)

座長:秋山 大輔 (東北大)

15:00 〜 15:15

[1O09] 廃棄物長期保管容器内に発生する可燃性ガスの濃度低減技術に関する研究開発

(2)モノリス型水素酸素再結合触媒の開発

*竹中 啓恭1、大野 瞳1、堺 惇哉1、谷口 昌司3、日野 竜太郎2、西畑 保雄2、松村 大樹2、Ernst-A. Reinecke4、田中 裕久1 (1. 関西学院大学、2. 原子力機構、3. ダイハツ工業株式会社、4. Forschungszentrum Juelich)

キーワード:触媒、モノリス、水素、再結合反応、セル密度、自然体流

福島第一原子力発電所の廃炉に向けた研究開発の一環として、放射性廃棄物長期保管容器の安全性向上を目指し、燃料デブリやゼオライトスラリなどに含まれる水の放射線分解によって発生し、容器内に蓄積される可燃性ガス(水素)の濃度を低減させる技術開発が行われている。我々はモノリス型自動車排ガス浄化触媒を応用し、室温から反応可能な水素酸素再結合触媒を開発してきた。自動車のような強制ガス流とは異なり、保管容器内では自然対流によりモノリス型触媒内をガスが通過することが必要となり、セル密度や厚みといった幾何学的要素が重要となる。内容積5.5 m3と言う実スケールに近いJÜLICHのREKO4反応装置を使用して、モノリス型触媒のディメンジョンやチムニーの有無が浄化性能や自然対流速度に与える影響を検討した。同一の触媒コート仕様であっても幾何学的要素の最適化により、自然対流速度が大きく改善できることが明らかとなった。本研究は、「文部科学省英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業」により実施された「廃棄物長 期保管容器内に発生する可燃性ガスの濃度低減技術に関する研究開発」の成果である。