2018年春の年会

講演情報

一般セッション

IV. 核燃料サイクルと材料 » 405-1 放射性廃棄物処理

[1O17-18] 廃止措置に向けた処理技術

2018年3月26日(月) 17:10 〜 17:45 O会場 (M3棟 M3-212)

座長:高瀬 和之 (長岡技科大)

17:25 〜 17:40

[1O18] 金属ナトリウムの消火/処理方法の開発

*阿部 雄太1、永井 桂一1、真家 光良2、中野 菜都子3、斉藤 淳一1 (1. (国研)日本原子力研究開発機構(JAEA) 、2. 東興機械工業(株)、3. (株)化研)

キーワード:ナトリウム処理、処理方法、ナトリウム火災、消火方法、塩化カルシウム:CaCl2

ナトリウム火災ではナトレックス(沸点(883℃)近傍で溶融または分解熱を吸収するNaClまたはNaCO3の粉末をナトリウムより軽質にしたもの)をかけて窒息消火させるが、消火能力の向上や純ナトリウムの安定化を目指したより安全な消火手法を考案した。またもんじゅ等の高速炉の廃炉や研究開発等で用いたナトリウム試験施設の廃止においては、大量ナトリウムを処理する際に発生するアルカリ(NaOH等)廃液及び水素管理が課題となる。
これらの課題は、ナトリウムの電気陰性度が他の金属に比べて小さいため高い化学的活性度であることに起因し、ナトリウムがNa+で存在しやすいために引き起こされる。著者等はこの性質に着目し、融雪剤等に用いられるCaCl2のCl-をイオン結合させ、中性かつ安定なNaClを生成する消火/処理剤を考案した。本報では、ナトリウムとCaCl2の基礎的特性(熱分析、元素分析等)の把握と小規模実証試験から適用が期待できる結果を得た。