2018年春の年会

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V. 核融合工学 » 501-2 核融合炉材料工学(炉材料,ブランケット,照射挙動)

[2C14-18] 炉材料,水素同位体挙動,照射挙動,ベリリウム化合物

2018年3月27日(火) 16:40 〜 18:00 C会場 (R1棟 R1-211)

座長:波多野 雄治 (富山大)

16:55 〜 17:10

[2C15] 照射損傷分布を制御したタングステン中の水素同位体挙動評価

*仲田 萌子1、東 奎介2、戸苅 陽大2、周 啓来1、外山 健3、波多野 雄治4、近田 拓未2、大矢 恭久2 (1. 静大理、2. 静大院、3. 東北大金研、4. 富山大水素研)

キーワード:タングステン、プラズマ照射、重イオン照射、重水素滞留挙動、中性子照射

核融合炉プラズマ対向壁材であるタングステン(W)には炉運転時に14MeV中性子が照射され、水素同位体の安定な捕捉サイトとなる照射欠陥がバルク中に均一に導入される。さらに水素同位体イオンやヘリウム(He)イオン等の軽イオン、荷電交換中性粒子などによる照射欠陥は中性子によるものと異なり表面に集中するため、W中の照射欠陥の分布は様々であると予想される。本研究では異なるエネルギーで鉄照射を行うことにより、バルクと表面に欠陥を導入したW試料に対して重水素(D)照射を行い、昇温脱離法によってD滞留挙動を評価した。また、HIDTシミュレーションにより欠陥の捕捉エネルギーやDの深さ分布の検討も行った。これにより、表面欠陥濃度の増加によって表面付近での高密度のD捕捉が起こり、再結合が促進されることが示唆された。さらに中性子照射W試料についても同様の実験を行い、鉄照射試料と比較する予定である。