2018年春の年会

講演情報

一般セッション

II. 放射線工学と加速器・ビーム科学 » 201-1 原子核物理,核データ測定・評価・検証,核反応工学

[2G08-13] 核分裂反応

2018年3月27日(火) 14:45 〜 16:20 G会場 (U2棟 U2-212)

座長:岩本 修 (JAEA)

16:00 〜 16:15

[2G13] 動力学模型によるマルチチャンス核分裂の評価

*田中 翔也1、廣瀬 健太郎2、西尾 勝久2、有友 嘉浩1、太田 雅久3 (1. 近畿大学、2. 日本原子力研究開発機構、3. 甲南大学)

キーワード:核分裂、原子核物理、動力学模型

高いエネルギーを持った原子核はそのまま核分裂するだけでなく、いくつかの中性子を放出した後にも核分裂を起こす(マルチチャンス核分裂)という考えが今まで議論されてきた。しかし、実験において核分裂のイベント毎に放出される中性子数を観測することはできず、マルチチャンス核分裂の効果を説明することはできなかった。本研究では散逸揺動定理に基づく動力学模型計算を用いて、マルチチャンス核分裂が核分裂片質量分布へ与える影響を解析した。その結果、高エネルギー核分裂で見られる質量非対称核分裂が、中性子蒸発の効果によることを明らかにした。これは高エネルギー核分裂を用いた核変換技術に大きく貢献する成果となった。