2018年春の年会

講演情報

一般セッション

II. 放射線工学と加速器・ビーム科学 » 201-1 原子核物理,核データ測定・評価・検証,核反応工学

[2G14-19] LLFP,弾き出し断面積

2018年3月27日(火) 16:20 〜 17:55 G会場 (U2棟 U2-212)

座長:佐波 俊哉 (KEK)

17:20 〜 17:35

[2G18] 極低温陽子照射装置の開発と200MeV陽子を用いたはじき出し断面積測定

*岩元 洋介1、吉田 誠2、義家 敏正3、佐藤 大樹1、八島 浩3、松田 洋樹1、明午 伸一郎1、嶋 達志4 (1. 原子力機構、2. 高エネ研、3. 京大炉、4. 阪大核物理研究センター)

キーワード:はじき出し断面積、極低温照射実験、電気抵抗、陽子、PHITS

加速器施設の材料損傷評価で使用される放射線輸送計算コードPHITSを検証するため、大阪大学核物理研究センターのサイクロトロン施設において、極低温下での200MeV陽子照射による、はじき出し断面積の導出に必要な金属試料の照射欠陥に伴う電気抵抗増加を測定した。照射装置は、GM冷凍機を用いて2つの照射試料を同時に熱伝導冷却する構造とし、照射試料は、直径0.25 mmのアルミニウム及び銅線を、熱伝導と電気的絶縁性に優れた2枚の窒化アルミ板でそれぞれ挟み込む構造とした。その結果、ビーム強度3nA以下において温度5K以下を保ちつつ、1μΩ程度の金属の電気抵抗増加を測定できた。また、アルミニウム及び銅のはじき出し断面積の実験値は欠陥生成効率を考慮した計算値と概ね一致することがわかった。