2018年春の年会

講演情報

一般セッション

II. 放射線工学と加速器・ビーム科学 » 202-2 放射線物理,放射線計測

[2H10-15] 計測技術

2018年3月27日(火) 14:45 〜 16:20 H会場 (U2棟 U2-213)

座長:富田 英生 (名大)

15:30 〜 15:45

[2H13] 深層ニューラルネットワークによる放射能分布の推定に関する基礎研究

*山内 亮太1、佐藤 文信1、村田 勲1 (1. 大阪大学)

キーワード:深層学習、ニューラルネットワーク、放射能分布

本研究では、放射線検出器の測定値から放射能分布を推定する手法として、深層ニューラルネットワークを利用した手法について試みたので報告する。まず、10×10のマスの中に点線源を配置し、その放射能を100段階に変化させてデータを作成した。作成したデータは、ランダムに訓練データとテストデータに分け、訓練データで5層の全結合ニューラルネットワークを学習させ、テストデータについて推定し、真の値との誤差を求めた。その結果、誤差は12 %で、やや複雑な配置におかれた複数の点線源で構成される放射能分布については高い精度が得られたのに対して、逆に、線源の数が少ない場合や線源の放射能が弱い場合には十分な精度が得られなかった。これらは、訓練データの選択に強く依存していることが判った。本研究により、放射能分布の推定方法として、深層ニューラルネットワークが利用できる見通しが得られた。