2018年春の年会

講演情報

一般セッション

II. 放射線工学と加速器・ビーム科学 » 202-2 放射線物理,放射線計測

[2H16-21] 中性子計測・BNCT

2018年3月27日(火) 16:20 〜 17:55 H会場 (U2棟 U2-213)

座長:上野 克宜 (日立)

17:05 〜 17:20

[2H19] BNCTのためのLaBr3(Ce)シンチレーターを用いた即発γ線イメージング検出器の開発

*岡崎 啓太1、赤堀 清崇2、高田 卓志3、櫻井 良憲3、田中 浩基3 (1. 京都大学院工学研究科、2. 住友重機械工業株式会社、3. 京都大学原子炉実験所)

キーワード:シンチレーター、ホウ素中性子捕捉療法、ランタンブロマイド、MPPC

現在、BNCTの治療及び基礎研究において、ホウ素濃度分布をリアルタイムかつ二次元や三次元的に可視化可能なシステムが望まれている。ホウ素-10と熱中性子の核反応によって生じる478 keVの即発γ線を測定することで、ホウ素濃度分布を評価できるが、バックグラウンドとして存在する511 keVの消滅γ線を弁別する必要がある。そこで、我々は、エネルギー分解能に優れたLaBr3(Ce)シンチレーターと8x8アレイのMPPCを組み合わせた即発γ線イメージング検出器の開発を行っている。本発表では、京大原子炉の中性子導管を用いて熱中性子ビームをホウ素濃度0, 50, 500, 5000 ppmの試料に照射し、検出器の特性試験を実施した。バックグラウンドを模擬するためにNa-22γ線源からの511 keVのγ線を照射した。開発したイメージング検出器は、ピークの重なりがあるものの、478 keVと511 keVのγ線を弁別することが可能であり、二次元のホウ素濃度分布をリアルタイムで測定可能であることを確認した。