2018年春の年会

講演情報

一般セッション

IV. 核燃料サイクルと材料 » 405-1 放射性廃棄物処理

[2O10-13] ガラス固化技術4

2018年3月27日(火) 14:45 〜 15:45 O会場 (M3棟 M3-212)

座長:塚田 毅志 (電中研)

14:45 〜 15:00

[2O10] ガラス固化モックアップ試験で形成された仮焼層の反応解析

*菅原 透1、大平 俊明1、大和久 耕平2、兼平 憲男2 (1. 秋田大学、2. 日本原燃)

キーワード:仮焼層、イエローフェーズ、モックアップ試験、アパタイト

放射性廃液のガラス固化のためのモックアップ試験で形成された仮焼層試料について,EPMAを用いてその組織観察と化学分析を行い,ガラスと廃液との反応過程を考察した.本研究では次のような反応モデルを提案する.(1)反応の最初期にはガラスと廃液の間で元素の相互拡散が生ずるとともに廃液焼結体が形成される.(2)廃液焼結体と溶融ガラスが反応して廃液焼結体が分解し,Apatiteの結晶,RuO2の針状結晶,Pdの球状結晶,希土類元素に富むメルトが生ずる.また,希土類元素に富むメルトからはMoO3に富むメルトが分相する.これらのメルトと結晶相からなる廃液リッチクラスターが形成される.(3)廃液リッチクラスターと溶融ガラスが縞状流動組織を示しながら混合し,クラスターが消滅するともに,白金族元素の結晶相を伴う均質なガラスとなる.また,MoO3に富むメルトが集合してYellow phaseを形成する.