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[3E02] 大陸由来の大気中有害物質のトレーサーの検討
キーワード:7Be、210Pb、γ線スペクトロメトリ、粒子線励起X線分析(PIXE)、安定同位元素
黄砂などの大陸由来の大気汚染問題の研究において大気浮遊塵の採取と分析は重要なものである。東京都市大学原子力研究所では毎分の吸入量が700ℓのハイボリューム・エア・サンプラとフィルタ―(ADVANTEC 社、QR-100、シリカ製)を使って 1 週間ごとに大気浮遊塵を集塵・採取している。採取した大気浮遊塵を HP-Ge 半導体検出器でγ線スペクトロメトリを行っている。また、安定同位元素分析法として中性子放射化分析法(INAA)が挙げられるものの、ほとんどの研究用原子炉が稼働停止によって分析ができない状態にある。そのため INAA に代わる安定同位元素分析法として 粒子線励起X線分析(Particule Induced Xray Emission(以降PIXE分析と略す))に注目している。本研究では、採取した大気浮遊塵試料に対するγ線スペクトロメトリや PIXE 分析で得られた結果から、大陸由来の大気汚染物質の分析におけるトレーサに関するデータ解析を目標とする。