2018年春の年会

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VI. 保健物理と環境科学 » 保健物理と環境科学

[3E05-09] 環境放射能・線量評価

2018年3月28日(水) 10:35 〜 12:00 E会場 (R1棟 R1-311)

座長:高橋 史明 (JAEA)

11:05 〜 11:20

[3E07] 福島沿岸における放射性セシウムおよびトリチウムの長期挙動

*青山 道夫1 (1. 福島大環境放射能研究所)

キーワード:放射性セシウム、トリチウム、福島第一原子力発電所事故、水循環

放射性セシウムおよび3Hデータを経時変化および3Hと137Csの放射能比および134Csと137Csの放射能比の観点で研究した。福島沖での表面海水中の放射性セシウムおよび3Hの放射能濃度は、一般的に福島第一原発から北と南の両方向でそれぞれ減少傾向を示した。直接漏洩速度の経時変化は、3Hと137Csとでは異なっていた。福島沖での134Csと137Csの放射能比は、海流による輸送中の主な過程が外洋の海水による物理的な希釈であることを示している。しかし、3Hと137Csの放射能比は大きく変動し、福島原発事故サイトからの3Hの豊富な汚染水の散発的な流出あるいは河川水からの寄与あるいは表層からの蒸発による寄与を示唆している。