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[3H14] 線量率分布解析による1号機格納容器地下階状況の推定
キーワード:福島第一原子力発電所、格納容器、小型線量計、線量率分布、燃料デブリ
福島第一原子力発電所の廃止措置に向けて、小型線量計を搭載した調査装置を2017年3月に1号機格納容器内部に投入し、複数の測定点で地下階状況を調査した(2017秋の大会で発表済)。線量率分布を解析し地下階状況を推定した。はじめに、燃料デブリ影響を受けにくいと推定されるエリアの堆積物表面の主線源を評価した。水中での線量率減衰のエネルギー依存性を利用することで、主線源をCs-137と推定した。線量率分布の測定結果と解析結果がよく一致することから、このエリアには燃料デブリが存在しないか、または存在しても少量であると推定した。次に、開口部に近いエリアの状況を推定した。このエリアの堆積物厚さは約0.9mあり、堆積物自身の遮蔽効果で燃料デブリ有無は推定できなかったが、堆積物表面の主線源をCs-137と推定した。これらの推定結果を踏まえて、今後は次回調査の範囲及び方法の検討を進める。