2018年春の年会

講演情報

一般セッション

III. 核分裂工学 » 305-2 原子炉の運転管理と点検保守

[3K01-03] 無線技術の適用と運転管理

2018年3月28日(水) 10:05 〜 10:55 K会場 (U3棟 U3-311)

座長:伏見 篤 (日立)

10:35 〜 10:50

[3K03] 福一1号機ICは地震から津波まで運転停止(2)

敦賀第一原発ICの作動記録考察

*米山 潔1 (1. H.O.米山)

キーワード:非常用復水器、福一原発1号炉、事故時運転操作手順書、敦賀第一原発

福島第一原子力発電所の2011年3月11日事故時、地震から津波到着迄の45分間「ICは断続的に4回運転された」が公式発表である。一方、ICは操業開始以来1度も運転されていないこと。IC作動訓練が1度も為されていないこと。訓練に使用したシミュレータは3号機用であり、RCICに相当するHPCIを摸したと想定されること。から、1号機の圧力上昇によりIC自動起動した後、運転員がICを手動運転できたとは、考え難い。この問題を技術的に解明すべく、東京電力公開資料の圧力・水位記録および事故時運転操作手順書の矛盾をベースに検討し、5回発表してきた。
今回は、敦賀第一原発のICの作動記録から、ICが顕熱冷却から潜熱冷却に移行するので、時系列的に圧力低下速度が減じる形になる。一方で、事故時の記録では逆である。従ってICが津波到着まで2台稼働が1台稼働に変更したという運転員証言は間違いであった、と結論する。