2018年春の年会

講演情報

一般セッション

III. 核分裂工学 » 304-1 伝熱・流動(エネルギー変換・輸送・貯蔵を含む)

[3K08-13] 原子力プラント・機器

2018年3月28日(水) 14:45 〜 16:25 K会場 (U3棟 U3-311)

座長:中村 晶 (INSS)

15:45 〜 16:00

[3K12] 既設炉に設置可能な薄型コアキャッチャーの冷却性能

水平フィン付き矩形冷却チャンネルの冷却特性評価試験

*竹山 大基1、岩城 智香子1、田原 美香1、鬼塚 洋一1 (1. 東芝エネルギーシステムズ株式会社)

キーワード:シビアアクシデント、溶融炉心、コアキャッチャー、水平矩形流路、フィン付流路、既設炉向け

既設炉にも適用可能な薄型コアキャッチャーを開発している。既設炉の限られたスペースに設置するために、落下デブリを受け止める天板と冷却チャンネルを水平にすることで全高が低くなるように設計した。また、落下デブリ下面の除熱を効率的にするため冷却チャネル内にはフィンを設置している。しかし、上面加熱の水平フィン付き矩形流路は、圧力損失や伝熱特性が不明なことから、本システムの冷却能力の評価が困難であった。そこで、落下デブリの熱流束をヒータで再現した流路長3.5mの実長模擬試験体を用い、自然循環流量や冷却流路内温度を測定した。デブリ全量が落下した場合を包含した広範囲な熱流束条件において、水平流路でも沸騰により自然循環が発生することを確認した。また、流路内の温度は熱流束200kW/m2条件以下で376K、250kW/m2で540Kとなり、全ての熱流束条件で構造材が融点以下に冷却保持されることを確認した。