2020年秋の大会

講演情報

一般セッション

V. 核燃料サイクルと材料 » 501-1 基礎物性

[1E08-09] 核分裂生成物の有効利用

2020年9月16日(水) 14:45 〜 15:25 E会場 (Zoomルーム5)

座長:日比 宏基(MFBR)

15:00 〜 15:15

[1E09] 核燃料サイクル健全性のための核分裂生成物の有効利用と燃料デブリ取扱いに関する研究

(2)照射済燃料中における白色金属析出物の模擬体作製及び今後の展望

*新田 旭1、服部 亮平1、佐藤 勇1、松浦 治明1 (1. 東京都市大学)

キーワード:核分裂生成物、金属析出物、直接利用

本研究は、東京都市大学重点推進研究の一環として、核分裂生成物の有効利用に関する検討を行っている。核分裂生成物中には再処理後不溶解残渣として析出する白色金属析出物(Mo,Ru,Rh,Pd及びTcで構成される)が存在する。そのうちRu,Rh及びPdという元素は酸素と水素の再反応のための触媒や、水素吸蔵合金として利用されている。一方で、福島第一原子力発電所の燃料デブリは、再臨界や放射性物質の飛散等から危険性を持つため、取り出し収納容器に密封する必要があるとされるが、内在する水分の放射線分解によって水素が発生するため対策が必要である。一つの方法として白色金属析出物を水素吸蔵・触媒材料として直接利用することがあげられる。そこで、本研究では、白色金属析出物の水素吸蔵・触媒材料としての機能を調べることを目的とし、模擬体の作製を行い、詳しく冶金学的な観察を行った。また、より詳しい白色金属析出物の知見を得るために、第一原理計算を用いた合金に対する水素吸蔵・触媒反応の影響による結晶構造の変化を解明した。