2021年秋の大会

講演情報

一般セッション

II. 放射線工学と加速器・ビーム科学および医学利用 » 202-2 放射線物理,放射線計測

[2H09-10] 検出器開発1

2021年9月9日(木) 14:45 〜 15:25 H会場

座長:神野 郁夫 (京大)

14:45 〜 15:00

[2H09] 高エネルギX線CTによる物質識別技術の開発

(1)複数のX線エネルギを用いたCT画像による物質識別性の評価

*名雲 靖1、上野 克宜1、田所 孝広1、吉原 有里1、米谷 豊2、岩佐 淳司2 (1. 日立、2. 日立GE)

キーワード:燃料デブリ、核燃料物質、放射性廃棄物、物質識別、高エネルギX線CT

福島第一原子力発電所から取り出された燃料デブリの保管については,核燃料物質の含有量にもとづき燃料デブリと放射性廃棄物に区分することが検討されている。核燃料のような高密度物体の質量を高スループットで非破壊測定する技術の一つとして,高エネルギX線CTがある。この方法では,物体の3次元密度分布が測定されるため,その質量を評価可能であるが,かさ密度の影響がある場合に物質を識別することが困難である。そこで今回,異なるエネルギ分布を有するX線を照射するデュアルエネルギCT撮像の画像から,ウランを模擬した重金属のタングステンと,鉄,コンクリートの識別可能性を評価した。その結果,ウランを模擬したタングステンを,鉄やコンクリートと識別することが可能な見通しを得た。