[2L06-08] トリチウム工学

[2L07] 自立型トリチウム化チタンターゲットの作製

*波多野 雄治¹、三木 謙二郎²、原 正憲¹、宇津城 雄大²、亀谷 晃毅² (1. 富山大、2. 東北大)

キーワード：トリチウム、チタンターゲット、ジルコニウム合金、原子核物理、三中性子状態

陽子数:中性子数=1:2と大きく中性子過剰な状態にあるトリチウム（T）は、不安定原子核実験のターゲットとして注目されており、三木らはT(T,³He)3n反応による三中性子系の生成を目指している。本研究では、核融合研究で培ったT取扱技術を応用し、理研RIビームファクトリーでの実験を想定した自立型T 化Tiターゲットを作製した。従来の14MeV中性子源ターゲット等より遥かに高いT密度が必要であったため、75 ミクロンと比較的厚いTi箔にT/Ti=1.5までトリチウムを吸蔵させることとした。ステンレス鋼フレームに固定したTi箔にメーカーから供給された状態のT₂ガスを接触させたが、十分な吸蔵速度は得られなかった。ZrNiゲッターを用いてT₂ガスを純化したところ、460～480℃において所定量を吸蔵させることができた。大きな変形や破損がないことを確認したうえで、調製したターゲットを理研へ輸送した。