2022年秋の大会

講演情報

一般セッション

III. 核分裂工学 » 301-2 炉設計と炉型戦略,核変換技術

[1G01-04] 新型炉設計

2022年9月7日(水) 10:15 〜 11:20 G会場 (E1棟3F 32番教室)

座長:佐野 忠史(近大)

10:15 〜 10:30

[1G01] 核変換ターゲット開発に向けた機械学習分子動力学計算によるBe2-CsFの物性評価

*軒 天太1、宍戸 博紀1、橋爪 秀利1 (1. 東北大学)

キーワード:高レベル放射性廃棄物、分離変換、長寿命核分裂生成物、溶融塩、密度汎関数理論

原子力発電所の運転に伴って生じる長寿命核分裂生成物 (LLFP) に対し核融合中性子を照射することで短寿命または安定な核種に核変換することが提案されている.特に、低融点かつ中性子増倍機能をもつBeF2にLLFPを添加する液体ターゲット材料の検討を進めている.先行研究ではこれら溶融塩の物性値を網羅的に評価するため古典分子動力学 (MD) 計算を実施してきた.しかし,LLFPは多数の元素があり、さらにそれぞれで安定な化合物形態が異なることから古典的な相互作用モデルの構築が難しく,一方で電子状態計算に基づくMD計算はコスト面から実効性に乏しかった.そこで近年,機械学習を用いて電子状態計算によるデータを学習した上で古典MD計算を行う手法が開発されてきており,当該溶融塩の開発において有用であることが期待される.本研究では機械学習MD法の適用性を評価するため,核変換ターゲット材の一つであるBeF2-CsFの物性評価を行い,従来の古典MD計算との比較評価を行う.