[1H06-10] トリチウム

[1H06] 高温高圧水からのインコネル壁を介した水素同位体透過

*松本 拓¹、片山 一成¹、一本杉 旭人¹、岩田 将吾¹、大宅 諒¹、染谷 洋二² (1. 九大、2. QST)

キーワード：トリチウム、透過係数、高温高圧水、インコネル、同位体効果

ブランケットから発電系への熱輸送に伴うトリチウム移行量評価は、核融合炉の安全性評価およびトリチウム処理システムの設計に大きな影響を及ぼすため、原型炉設計における重要課題と考える。しかしながら、高温高圧水からの金属壁を介した水素同位体の透過速度に関する報告は少なく、熱交換器における正確な移行量評価のためには、水素同位体を用いた実験が必要である。そこで本研究では、インコネル管とステンレス鋼管による二重管式透過実験装置を作製し、インコネル管内側にトリチウム水を、外側に軽水を封入し、約300℃、約14MPaの条件下で軽水に移行するトリチウム量を測定した。同様に、インコネル管内側に軽水、外側にAr雰囲気での軽水素透過実験についても報告する予定である。得られた結果に基づき、トリチウム移行速度を評価するとともに、高温高圧水‐金属間での水素同位体物質移動について議論する。