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[1I03] 福島における放射性物質分布調査
(3) 福島県浪江町のスギ林における土壌及び樹木根のCs-137 の深度分布
キーワード:森林土壌、樹木根、Cs-137、深度分布
2011年の福島第一原子力発電所事故由来のCs-137は森林土壌中を時間とともに下方移行している。しかし、その下方移行メカニズムについては未解明な点が多い。本研究では土壌中のCs-137の下方移行への樹木根の寄与を評価するために、研究例の少ない土壌深層(0-80cm深)までの土壌及び樹木根のCs-137のバイオマス量とCs-137濃度を深度別に明らかにすることを目的とした。
福島県のスギ林サイトにおいてスクレーパープレート(30cm×15cm)を用いて0-80cm深までの土壌を深度5cm間隔で採取する。さらに、同サイトにおいて80cm深までの樹木根を採取を行った。この土壌及び樹木根についてGe半導体検出器を用いてCs-137濃度を測定した。
その結果、土壌中のCs-137濃度は深層に向かうほど指数関数的に減少した。その一方で樹木根のCs-137濃度は0-15cm深まで土壌と同様に減少したが15cm以深はほぼ濃度が均一となった。また、樹木根/土壌の濃度比は深層ほど大きくなり、樹木根の寄与が深層ほど大きくなることが示唆された。
福島県のスギ林サイトにおいてスクレーパープレート(30cm×15cm)を用いて0-80cm深までの土壌を深度5cm間隔で採取する。さらに、同サイトにおいて80cm深までの樹木根を採取を行った。この土壌及び樹木根についてGe半導体検出器を用いてCs-137濃度を測定した。
その結果、土壌中のCs-137濃度は深層に向かうほど指数関数的に減少した。その一方で樹木根のCs-137濃度は0-15cm深まで土壌と同様に減少したが15cm以深はほぼ濃度が均一となった。また、樹木根/土壌の濃度比は深層ほど大きくなり、樹木根の寄与が深層ほど大きくなることが示唆された。