2022年秋の大会

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一般セッション

II. 放射線工学と加速器・ビーム科学および医学利用 » 202-4 量子線の医学利用

[1M14-15] 放射線の医療応用

2022年9月7日(水) 16:40 〜 17:15 M会場 (E2棟1F 101番教室)

座長:平田 悠歩(JAEA)

16:55 〜 17:10

[1M15] 電子線形加速器を利用した 225Ac スケールアップ製造及び薬剤標識実験

*前田 瑞穂1、田所 孝広1、上野 雄一郎1、渡辺 敬仁2、菊永 英寿3、白崎 謙次4、吉本 光喜5、藤井 博史5、関本 俊6、大槻 勤6 (1. 日立研開、2. 日立ヘルスケア事業本部、3. 東北大電子光、4. 東北大金研、5. 国立がんセ、6. 京大複合研)

キーワード:アルファ線内用療法、医用放射性核種、ラジウム226、アクチニウム225、電子線形加速器

著者続:可児祐子1、西田賢人1、佐々木貴裕2、柏木茂3、大貫和信5、稲垣誠6、福谷哲6、芝原雄司6
 α線を放出する放射性核種を用いたがん治療(TAT:Targeted Alpha Therapy)に関する研究開発が世界中で進められつつある。TAT 用核種として有望な 225Ac は、現状、229Th の自然崩壊を利用して製造されているが、供給は世界的にひっ迫しており、加速器等による積極的な製造が望まれている。そこで我々は、電子線形加速器を用いることで、226Ra(γ,n)225Ra 反応及び225Ra のβ崩壊によって 225Ac を製造することを検討している。この製造方法では Ac の同位体が生成せず高品質、かつ高効率な 225Ac 製造が可能である。これまでに、スケールアップ製造(約 300-500kBq/回)を複数回実施し、電子線形加速器を用いた 225Ac 製造の再現性を確認した。さらに、製造した 225Ac の薬剤適用に向け、キレート剤を用いた標識実験を実施したので報告する。