2022年秋の大会

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一般セッション

II. 放射線工学と加速器・ビーム科学および医学利用 » 203-2 ビーム利用・ビーム計測・ターゲット

[1N01-04] ビーム利用

2022年9月7日(水) 10:45 〜 11:55 N会場 (E2棟1F 102番教室)

座長:増田 開(QST)

11:30 〜 11:45

[1N04] 2段階励起パルスラジオリシスによるアルコール中の溶媒和電子の電子構造の研究

*神戸 正雄1、田牧 諒哉1、菅 晃一1、楊 金峰1、吉田 陽一1 (1. 大阪大学産業科学研究所)

キーワード:パルスラジオリシス、反応ダイナミクス、放射線化学基礎過程、時間分解分光、溶媒和電子

アルコール中の溶媒和電子の電子構造を調べるため、パルスラジオリシス法にレーザー光励起を組み合わせた2段階励起パルスラジオリシス法を用いて研究した。ペンタノールを-60℃でパルス電子線照射し、溶媒和電子を生成し、例えば電子線照射500ns後に532nmのレーザー光パルスによる励起を行った。このとき、過渡吸収に現れる溶媒和電子による吸収の減少(ブリーチ)とその回復ダイナミクスや、例えば溶媒和前電子が生成するならば、その吸収の減衰等の観測が、電子励起が溶媒和電子の分子軌道内で起こるのか、または、伝導帯への遷移となり擬自由電子的な振る舞いとなるのかを示唆するものと期待される。