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[2I03] ICRU Report 95に基づいた放射線測定器のエネルギー特性試験
キーワード:線量計、実用量、ICRU Report 95、エネルギー特性、校正、試験
放射線管理で用いられる線量計は、実用量をベースに設計・校正されている。2020年12月に、国際放射線単位測定委員会(ICRU)は国際放射線防護委員会(ICRP)と合同で、実用量の定義変更を勧告する報告書(ICRU Report 95)を発刊した。この概念が導入された場合に、現行の線量計が引き続き使用できるか、また防護量との関係性も踏まえて具備すべき線量計の性能要件についても検討しておく必要がある。そこで、日本原子力研究開発機構放射線標準施設棟に整備されている代表的な校正場について、ICRU Report 95の提案する実用量の定義に基づいた校正及び試験が可能となるように再評価した。これらの場を用いて、放射線管理で使用されている市販の線量計のエネルギー特性試験(光子、β線及び中性子)を行った。本発表では、エネルギー特性試験の結果から得られた知見を基に、今後の検討課題についても報告する。