2022年秋の大会

講演情報

一般セッション

IV. 原子力プラント技術 » 402-1 原子力安全工学(安全設計,安全評価,マネジメント)

[2J09-13] 受動的安全性

2022年9月8日(木) 14:45 〜 16:10 J会場 (E1棟4F 42番教室)

座長:山路 哲史(早稲田大)

14:45 〜 15:00

[2J09] 受動的冷却機能を持つ原子炉圧力容器冷却設備に関する研究

*高松 邦吉1、舩谷 俊平2、坂野 雅樹2 (1. JAEA、2. 山梨大)

キーワード:安全工学、高温ガス炉、炉容器冷却設備、原子炉圧力容器、輻射、自然循環

自然災害により発生した福島第一原子力発電所事故(以下、福島事故)の後、深層防護の観点から炉心損傷の防止対策が重要になった。安全上優れた特性を有する冷却設備に関する研究は、極めて重要なテーマである。そこで福島事故のようにヒートシンクを喪失することもなく、動的機器及び非常用電源等も必要とせず、事故時の崩壊熱を受動的に除去できる、極めて信頼性が高く、メルトダウンが起こりえない、新たな原子炉圧力容器の冷却設備(以下、RPV冷却設備)を提案する。一方、外気の自然循環を用いた除熱方法は、外乱の影響を受けやすいため、自然災害が発生した場合、除熱能力が著しく減少する可能性がある。そこで本研究では、自然対流や自然循環よりも、できるだけ放射冷却や輻射を用いたRPV冷却設備を開発した。放射冷却を用いたRPV冷却設備は、自然災害発生時でも、安全に確実に除熱できることを実証した。