2022年秋の大会

講演情報

一般セッション

III. 核分裂工学 » 304-1 伝熱・流動(エネルギー変換・輸送・貯蔵を含む)

[2L05-09] 数値解析

2022年9月8日(木) 10:35 〜 12:00 L会場 (E1棟4F 44番教室)

座長:大川 理一郎(電中研)

11:20 〜 11:35

[2L08] 受動的安全系のプール内熱交換器における凝縮試験のRELAP5/MOD3による再現解析

*宇井 淳1、フルビオ マスカリ2 (1. 電中研、2. イタリア新技術エネルギー環境局)

キーワード:受動的安全系、非常用復水器、プール内熱交換器、最適評価コード、PERSEO Facility

SMR等の次期原子炉では,自然循環に基づく受動的な崩壊熱除去システム(非常用復水器(IC)や受動的格納容器冷却系(PCC)等)が使用される。システムの成立性の検討や安全解析においては,最適評価システムコードが,プール内熱交換器(HX)で起こる自然循環や凝縮現象を正確に再現できることが重要である。イタリアのSIET研究所にあるPERSEO (in-Pool Energy Removal System for Emergency Operation)フルスケール個別効果試験設備において,プール内HXの蒸気を凝縮して自然循環で作動する受動的崩壊熱除去系の安定性と長期冷却能力の実証試験が行われた。この設備と実機ICは直接的なスケーリングの関係はないが,HXでの伝熱現象に関するジェネリックな評価のためのフルスケールデータが得られている。70barで行われたTest 7を対象に,HXの凝縮現象とシステム応答をRELAP5/MOD3.3を用いて概ね再現したが,HX管内の凝縮熱伝達を過小評価する傾向があり,定量的な不一致も確認された。凝縮モデルパラメータの適正化など,今後の課題を抽出した。