2022年秋の大会

講演情報

一般セッション

III. 核分裂工学 » 304-1 伝熱・流動(エネルギー変換・輸送・貯蔵を含む)

[2L05-09] 数値解析

2022年9月8日(木) 10:35 〜 12:00 L会場 (E1棟4F 44番教室)

座長:大川 理一郎(電中研)

11:35 〜 11:50

[2L09] 流動鉛ビスマス中での酸化層成長および溶解速度の数値解析

(1) ANSYS Fluentコードへの酸化層成長および溶解モデルの実装

*渡辺 奈央1、西原 健司1、吉田 啓之1 (1. JAEA)

キーワード:鉛ビスマス共晶合金、T91、酸化層、拡散、CFD

鉛ビスマス共晶合金(LBE)を冷却材とする炉の設計において、構造材料の腐食速度の推定は安全性や構造物全体の寿命を検討する上で重要な課題である。このため構造材料には、表面に形成される酸化層が腐食抑制効果を持つT91鋼材が有力候補とされているが、酸化層が溶解した場合には急激に腐食が進行する危険性がある。酸化層の成長・溶解速度は温度と酸素濃度に依存し、特に一定の条件下における静止LBE中での酸化層の成長速度に関しては半機構論的モデルが開発されており、実験値の再現性も確認されている。しかしながら、実機条件に近い流動場における酸化層の成長・溶解速度については未だ知見が乏しい。以上から本研究では、流動LBE中における酸化層の成長・溶解速度について、CFDを用いた推定手法の構築を目的としている。本報告では、既存の酸化層成長・溶解モデルをANSYS Fluentコードに実装し解析した結果について述べる。