2022年秋の大会

講演情報

一般セッション

V. 核燃料サイクルと材料 » 503-1 原子炉化学,放射線化学,腐食化学,水質管理

[3E13-14] ラジオリシス

2022年9月9日(金) 15:55 〜 16:30 E会場 (E1棟2F 24番教室)

座長:内田 俊介(JAEA)

16:10 〜 16:25

[3E14] 単純な水溶液による海水の放射線分解の再現性及び模擬性に関する研究

*永石 隆二1,2、伊藤 辰也1、桑野 涼1、神戸 正雄2、吉田 陽一2 (1. JAEA、2. 阪大)

キーワード:海水、放射線分解、再現性、過渡吸収測定、最終生成物分析

1F事故で緊急の冷却水として海水を使ったことで、純水の場合とは異なる水素発生や腐食性物質生成が起こるため、事故後、海水の放射線分解に関する知見が重要となった。実験的な研究では、これまで、海水の代わりに模擬海水やハロゲン化物を含んだ水溶液を用いて、個々の事象や現象の解明やデータ取得が進められてきたが、海水の放射線分解が全体的に再現されているかどうかは定量的に明らかにされてこなかった。そこで、本研究では、放射線分解の初期過程から最終生成物の生成・反応過程までの再現性を明らかにするため、パルスラジオリシスを用いてラジカル生成物の過渡吸収を観測し、最終生成物分析によって分子生成物の水素と過酸化水素を測定した。ここで、これらの放射線分解の実験結果をもとに、模擬海水またはハロゲン化物を含んだ水溶液を(天然)海水と比較した。