2022年秋の大会

講演情報

一般セッション

IV. 原子力プラント技術 » 403-1 リスク評価技術とリスク活用

[3J06-09] 外的/動的PRA

2022年9月9日(金) 10:55 〜 12:00 J会場 (E1棟4F 42番教室)

座長:牟田 仁(東京都市大)

10:55 〜 11:10

[3J06] 内部溢水PRAにおける溢水伝播評価手法の高度化

*永井 大地1、田坂 光司1、白井 孝治1 (1. 電中研)

キーワード:内部溢水PRA、溢水伝播、非水密扉、1時間耐火の防火扉、フラジリティ

内部溢水PRAでは、非水密扉を介した溢水伝播を評価する必要がある。現状、国内原子力発電所の非水密扉の溢水伝播流量やフラジリティに関する研究はほとんどない。従来の溢水伝播評価手法(以下、従来手法)では、非水密扉が開放する区画内の水位を約0.3 mとしているが、その一般性については明確でなく、試験等に基づく適用性の確認が求められている。本研究では、国内原子力発電所で用いられる代表的な非水密扉として、1時間耐火の防火扉(以下、扉)を用いた静水圧試験を実施し、扉のフラジリティ評価や溢水伝播評価に関する試験データを取得した。その結果、扉のフラジリティ(扉が開放する区画内の水位)は約1.3 mとなり、従来手法における基準(約0.3 m)との乖離がみられた。また、本研究で得られた扉のフラジリティや溢水伝播流量等の試験データを踏まえた溢水伝播評価手法を試行した結果、従来手法の評価精度を改善できる見込みが得られた。