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[3L04] 福一1号機の燃料露出時における輻射冷却による温度変化
炉心円筒モデルによる繰返しPC計算
キーワード:輻射冷却(伝導)、福一原発1号炉、PC計算、ジルコニウム酸化反応、円筒モデル
福一1号機の事故推移解明に残された課題がある。炉心水素発生の推定時間に2説があり検討未了である。一説はAESJによる11日午後6時半頃であり、他に石川廸夫氏による12日午前3時以後がある。この問題を打開するために、PCによる簡易計算で、炉心が完全露出してから水素発生に至る時間を推定した。2020年以降の2回の報告として簡易の球殻モデルにより炉心が水素発生の1500℃に至るのは35分後であり43分後に最高温度3040℃であった。今回はより高度な円筒モデルを採用した。35分後に水差発生温度1500℃になり、43分後に最高温度3015℃となった。即ち、円筒モデルは球殻モデルより高度であるが、炉心が水素を発生する時間については全く差がなかった。水素発生後についても炉心最高温度到達は時間・温度共に差異はほとんどなかった。課題の2説についてはAESJによる11日午後6時半頃が正しいとの結論を得た。今後、炉心浸水中での水素発生是非に関する計算が求められる。